「インフルエンサー」という言葉が一般的にも浸透し始めたのはここ3年ほどのことですが、今では立派な広告塔としての役割を果たす、重要なポジションとなりました。
インフルエンサーに憧れ、志す若者も後を絶たないため、これからもその規模は拡大していくことが予想されます。
ここでは、インフルエンサーに興味はあるけれども内容を詳しく把握できていないという方に対して、定義から概要まで、初歩的な部分をわかりやすく解説していきます。
これからインフルエンサーを目指す方に対しても有用な情報であるため、ぜひ目を通してみてください。
目次
■インフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、各コミュニティにおいて絶大な支持・影響力を持つ人物のことを指します。
現在のようにSNSが普及するまでは、テレビに出演している芸能人やスポーツ選手、文化人などがインフルエンサーとしての役割を担ってきました。しかし今では、TwitterやInstagramなどを利用して、誰もが情報を広く世間に発信できるようになったことで、一般のユーザーがインフルエンサーとして活躍できる環境が整うことになりました。
そして、そんな一般ユーザーのインフルエンサーが商品の紹介を行うことで、有名人が行う宣伝とは異なる「身近な人物からの口コミ的要素」を広告に持たせることが可能になりました。この点に企業・広告業界が注目し、マーケティングの世界に大きな変革が生まれることにつながったのです。
このように、一般のユーザーが世間に強い影響力を持つようになってきたのは、インターネットが普及し始め、個人ブログが流行した頃のアルファブロガー、パワーブロガーと呼ばれていたブログの管理人たちが最初だといわれています。
現在ではインフルエンサーの中でもYouTubeのユーチューバー、Instagramのインスタグラマー、tiktokのティックトッカーなど、使用するSNS媒体によって特有の名称も生まれています。
■インフルエンサーと呼ばれる条件は?
インフルエンサーといえば、SNSのフォロワーが数十万人以上もいる各業界のカリスマ、といったような印象を受けますが、実はフォロワー数が1万人未満でもインフルエンサーになることは可能です。
インフルエンサーによるマーケティング活動では、フォロワー数が多いほど広範囲に情報が届きますが、エンゲージメント(フォロワーからのリアクション)の割合が低くなる傾向があります。逆にフォロワーが少ないほど情報の届く範囲は狭くなりますが、エンゲージメント率が高くなります。これは、インフルエンサーとフォロワーの距離が近いのが理由であると考えられています。
どちらが良し悪しということではなく、情報を届けたい範囲・コミュニティをどのように設定しているかで、インフルエンサーと呼ばれる条件は変わってくるのです。
なお、インフルエンサーの呼称は、フォロワー数によって4種類に区分けされます。
―フォロワー数100万人以上「トップインフルエンサー」
「トップインフルエンサー」は、世間一般が思い浮かべるインフルエンサー中のインフルエンサーです。このレベルになると、テレビに頻繁に出演している人気芸能人が割合の多くを占めており、次いで有名ユーチューバーが名を連ねるような状況です。
―フォロワー数10万人以上「ミドルインフルエンサー」
「ミドルインフルエンサー」からは一般ユーザーの数も増え、より広告活動に口コミ的な側面が含まれてきます。インフルエンサーとしての知名度をもとに、芸能界へ進出するケースもこのあたりから多く見られます。
―フォロワー数1万人以上「マイクロインフルエンサー」
「マイクロインフルエンサー」は、インフルエンサーとしての活動規模がより広く、大きくなりつつある段階です。企業から直接、案件の依頼がかかることもあり、発信する情報によっては一気にミドルインフルエンサーまで達することも可能です。
―フォロワー数1万人未満「ナノインフルエンサー」
「ナノインフルエンサー」は、一般ユーザーがそのほとんどを占めます。一般に広く認知されているというよりは、ある一定のジャンル・コミュニティにおいて知られている人物といったところです。
■アンバサダーとの違いは?
インフルエンサーと非常によく似た立場、活動をする人々に、「アンバサダー」と呼ばれるものがあります。
「SNSなどの情報媒体を介して自らのフォロワーに商品を宣伝、購買を訴求する」という活動内容としては同一ですが、2つの最も大きな違いは、宣伝をする商品・企業との結びつきの強さです。
インフルエンサーは、企業などクライアントからの依頼に対して単発的・短期的に宣伝活動を行うことが一般的です。一方で、アンバサダーの場合、数ヶ月から数年にわたる長期スタンスで特定の商品・ブランドの宣伝活動を行います。
アンバサダーはその契約期間中、原則的に競合他社に対しての言及をすることはタブーとされています。インフルエンサーと比べると活動できる範囲が大幅に制限されてしまうため、アンバサダーには宣伝する商品の本当のファン、あるいはブランドに対する忠誠心を持っていることが必要とされます。
そのぶん、宣伝対象となるフォロワーの目には、確度の高い、信頼できる情報として映るのです。
■事務所に所属するのがおすすめ
これからインフルエンサーを目指そうとしている方、または現在駆け出しインフルエンサーとして活動をしている方には、各案件に自分から応募、または斡旋をしてもらえるインフルエンサー事務所に所属することをおすすめします。
インフルエンサーによるマーケティング業界は現在成熟の時を迎えつつあり、システムも確立化されてきたため、個人での活動の限界が早々に見えつつある状況です。
有名企業とのタイアップを夢見てステップアップを図ろうとしても、ある一定以上の規模の案件は名指しで有名インフルエンサーに依頼が持ち込まれます。そのため、多ジャンルの企業案件を常に保有しているインフルエンサー事務所でキャリアを積むことが、有名インフルエンサーになるための近道だといえます。
インフルエンサー事務所は多数存在しており、取り扱っている案件のジャンル・所属人数・サポートをしてもらえる範囲に違いがあります。最も自分に合った事務所を、複数の選択肢から選びましょう。案件ジャンルにこだわりがない場合は、できるだけ幅広い業界と取引をしている事務所がおすすめです。
■まとめ
インフルエンサーとは、その発言や行動が世間への影響力拡散力を持つ人物のことを指し、現在ではYouTubeやTwitter、InstagramなどのSNSを中心として、その知名度を高めています。
現在では一般ユーザーのインフルエンサーも多く、口コミ的な側面での情報拡散がマーケティングに絶大な効果をもたらしています。
インフルエンサーは、使用しているSNSのフォロワー数によって、トップインフルエンサー、ミドルインフルエンサー、マイクロインフルエンサー、ナノインインフルエンサーの4つにランク分けされています。
これからインフルエンサーとしての活動を目指すのであれば、企業案件を多数保有しているインフルエンサー事務所への所属がおすすめです。自分の段階にあった案件を受けてキャリアを積むことで、確実なステップアップを図ることができます。