SNS全盛のこの時代、インフルエンサーマーケティングの活用は、自社サービスの売上増進において、一考の価値があります。
インフルエンサーに自社のサービスを紹介してもらうことによって、ターゲット層に効果的に情報を届けることができ、費用対効果の高い宣伝活動ができるためです。
しかし、そもそもインフルエンサーマーケティングとはどういうものなのかをよく理解しておかなくては、その効果が半減してしまいます。
また、実際に依頼するとしてどれくらいの費用がかかるのか、相場も把握しておきたいところです。
今回の記事では、そんなインフルエンサーマーケティングについて、概要から相場・活用事例までを、詳しくまとめてみました。
目次
■インフルエンサーマーケティングとは?
社会への多大な影響力・発言力を持つ人々のことを「インフルエンサー」と呼びます。
そんなインフルエンサーに、自社のサービスを紹介してもらうことで顧客獲得へつなげようという広告活動が、「インフルエンサーマーケティング」です。
インフルエンサーはそれぞれに自らのファンを持っており、TwitterやInstagramなどのSNSに多数のフォロワーを有しています。ファンにとって、SNSでつながっているインフルエンサーは、憧れと親しみの両方の属性を持つ対象です。
インフルエンサーがある特定の商品の良さをSNSの投稿でPRした場合、それを見たフォロワーには「ブランディングされた価値のあるもの」と「利用者の口コミのような確度の高いもの」の2つの属性を持った情報として映ります。
これはマーケティングにおいて両立の難しい問題を一挙に解決する方法であり、絶大な集客効果をもたらします。
また、そのインフルエンサーの特性(ファッションや料理などのジャンル・性別・年齢)などによって、そのフォロワーの興味・関心の傾向を容易に読み取ることができます。
自社サービスの需要と合致するフォロワーを持つインフルエンサーに案件を依頼することによって、ターゲットとしている購買層に確実に広告を届けることができることもメリットです。
■インフルエンサーのキャスティングはどうすればいい?
インフルエンサーのキャスティング方法は以下の3通りです。
―直接インフルエンサーに依頼をする
最もシンプルなのが、直接インフルエンサーに依頼する方法です。
インフルエンサーが利用しているSNSのプロフィール欄に公開されているメールアドレスや、そのSNSのダイレクトメッセージ機能などを使い、コンタクトを取ります。
直接取引となるため、比較的安い費用で依頼ができるメリットがありますが、そもそも返事が来ない、また進行状況に関わらず、先方都合で途中キャンセルになってしまうなどのリスクがあります。
もしプロジェクト進行中にインフルエンサー側の都合でキャンセルになってしまった場合、代理のキャスティングなどのカバー業務も自社で行わなくてはなりません。
―インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
インフルエンサーマーケティング会社への依頼であれば、一次請けとして会社が間に入るため、連絡の滞りなどの心配がありません。
また、インフルエンサーマーケティング会社は多数のインフルエンサーを登録しているため、もしもの際の代役手配など、トラブル対応もスムーズです。
複数人以上のインフルエンサーを起用したい場合も一括してキャスティング、連絡を行ってくれるため、調整の手間も省くことができます。
会社を通す分、費用は割高になりますが、インフルエンサーに対して強いコネクションがない場合は、インフルエンサーマーケティング会社を通した方が安全にプロジェクトを進行できます。
―マッチングプラットフォームを活用する
マッチングプラットフォームとは、依頼する企業側とインフルエンサー側両方がサービス利用者となり、プラットフォーム上で条件の合うインフルエンサーとマッチングをするというプラットフォームです。
上記2つの中間にあたる方法で、インフルエンサーの報酬と別途サービス利用料がかかります。キャスティング後の調整・マネジメントを自社で行わなければならないものの、効率的にインフルエンサーを見つけることができます。
■インフルエンサーの料金相場はどれくらい?
ここでは、インフルエンサーマーケティング会社を通した場合の料金相場について解説していきます。
通常インフルエンサーに案件を依頼する場合、その報酬金額はそのインフルエンサーが持つフォロワーの数に比例していきます。インフルエンサーマーケティング会社を通した場合、フォロワー1人に対して、2円から6円の間が相場です。これは、インフルエンサーマーケティング会社が独自に設定した金額であり、また依頼するインフルエンサーの人気が高い(フォロワー数が多い)ほど、フォロワー1人当たりの金額が高くなる傾向があります。
さらにプロジェクトの企画・運用のディレクションまで任せるとなると、別途ディレクション費用がかかります。
■インフルエンサーの活用事例
ここでは、インフルエンサーマーケティングの実際の活用事例を紹介していきます。
インフルエンサーマーケティングでは、実際にその投稿に対しての反応(エンゲージメント)の数・割合が1つの指標になります。
―【いいね3,200件以上】Ploom Tech(プルームテック)での活用事例
JTが販売している低温加熱式の電子タバコ「Ploom Tech(プルームテック)」のPRを、モデルの伊東亜梨沙さんが自身のInstagramで行ったところ、3,200件以上もの「いいね」を獲得し、商品の認知拡大に貢献しました。
投稿内容としては、屋内でパジャマを着た伊東亜梨沙さんがプルームテックを持っているというもので、嗜好品としてのリラックスなムードと、屋内でも気軽に使えるという製品特徴を見事に表しています。
―【再生6,800万回以上】エミレーツ航空での活用事例
アラブ首長国連邦の航空会社である「エミレーツ航空」が、アメリカの有名なユーチューバーCasey Neistatさんに、自社のファーストクラスの航空チケットをプレゼントしました。
Casey Neistatさんはこのエミレーツ航空機のファーストクラス内部の設備・サービスを紹介する動画を作成して投稿したところ、2019年9月現在で6,800万回以上再生されています。
ファーストクラス1席分の費用で、通常のマス広告以上の宣伝効果を生み出した、特に画期的な一例です。
■まとめ
インフルエンサーマーケティングはSNSが浸透しているに現代おいて、最も費用対効果の高い広告活動だといえます。
インフルエンサーの特性から、そのフォロワーの興味・関心を容易に読み取ることができ、自社サービスの需要にマッチした層に対して効率的に情報を届けることが可能です。
インフルエンサーをキャスティングする方法には、「直接インフルエンサーに依頼をする」「インフルエンサーマーケティング会社に依頼する」「マッチングプラットフォームを活用する」の3つの方法があります。
インフルエンサーとのコネクションや、スケジュール管理などのマネジメントにノウハウがないうちは、確実・安全に運用できるインフルエンサーマーケティング会社を利用するのがおすすめです。